自分は1年間ぐらい、独り言のときの声と人前での声の不一致に悩んでいたことがありました。
独り言のときの声が自分が好きな声だったのですが、人と話すときの声はそれより1オクターブ弱低いという…
なんというか、何かに束縛されている感じでした。意識して高い声を出そうとしても、抑圧される感じ。
声低いし通らないし、頻繁に聞き返されるし、初対面の人と1分話しただけでおとなしいねと言われてしまうしまつでした。
ボイトレ開始
それで躍起になって、ボイストレーニングをちゃんとやり始めました。
毎朝20分程度のウォーミングアップをはじめ、高音域を鍛えたり、地声と裏声をつなげてみたり、と…
確かに歌はうまくなったし、前よりも自由に声を操れるようになったのですが、話し声は相変わらず不満が残りました。
そのまま3か月ほどは何も目立った成果もないまま時は過ぎていきました。
試行錯誤の時期
この時期は毎日のようにいろいろと考えました。
人前では緊張しているのか?無意識にかっこつけてるのか?口の開きが小さいのか?呼気量が少ないのか?相手に聞かせるつもりがないんじゃないのか?…などなど。
頭の中ではずっと、なんで声が出ないの?→〜なのかな?→こうしたらいいのかな?とぐるぐる考えて、
その方法を試すもうまく行かず、ということの繰り返しでした。
2周ぐらいはした気がする。
まれに、うまくいくときもありました。でも何が原因かはすぐにはわかりませんでした。
無意識の領域に踏み入る
これだけ時間がかかったのにも理由があります。
声は習慣だから、慣れるまではどうしても時間がかかると思っていたから。
習慣をつけるには数カ月かかると言われます。
習慣は無意識的に起きている行動ですが、それをやめさせるには、
その行動とは両立し得ない無意識的行動をもってすり替えを行うのがいい。
しかし、その行動を作り出すためには初期の段階では意識をもってする必要がある。
意識的にすり替えていたのが無意識的にできるようになった時、元の無意識的行動はようやく姿を消す、と。
実際、ちゃんと意識をもって声を出すことができた回数はそんなに多くはなかったです。
とっさに話しかけられたりすると、会話の内容の方に意識が向けられて、声を意識することを忘れてしまうのです。
それにしても、ネットで調べても、「〜を意識しましょう」としか書かれていないものだから、それでうまくいくなら苦労しないぜと思うことが多かったです。
意識しても、できないのですから。独りのときはできるんだけどね。
それでも諦めきれませんでした。
なんせ、独りのときの自分の声はだんだんよくなっていくし、歌も結構歌えるし、人前でとのギャップがありすぎて、それを埋めたいし。
ポテンシャルがあるのに、手が届かないというのはめちゃくちゃ悔しかったです。
原因は環境にある
こんな簡単なことになぜ長い間気づかなかったのでしょう。
人前で話す時は、余計な力が入っているという事に気づきました。
独り言の時は、これ以上小さくできないというぐらい小さな声をリラックスして出していたのですが、
人前だと聞こえないと思って頑張って大きな声を出そうとしているのだと。
たぶん子供の頃に声が小さいと言われたことに対する反動なのかもしれません。
人前でも満足に声が出せた数回というのは、小声で喋るような場面だったのです。
声量不足
なるほど、私は今まで頑張りすぎていたんだ。
これからは力を抜いて話をしよう。
でもそうすると、今度は声量が圧倒的に不足しているということに気づかされました。
それで鼻腔共鳴を意識してみたり、高い声の方がよく響くので高い声で話そうと意識してみたり。
ある程度改善されるのですが、それでもやはり限界を感じてきてはいたので、
今までずっと敬遠してきた肺活量トレーニングをはじめてみようということになりました。
声量改善!
半年ほど後、録音用にマイクを買ったのですが、そのマイクで録った音は原音に近かったので、
それを使って自分の声を録音して練習していました。
それで意識的に大きめの声を出したのを聞いてみると、意外と悪くない!
それまでは大きな声はあまりいい声じゃないと思っていた(そう聞こえていた)のでびっくりしました。
それからは大きな声を出しても大丈夫だと自信を持てるようになりました。
人と話すときでもちゃんと息を吸って、怖がらずに声を出そうと思いました。
これからはもうおとなしいなんて言われないように、ハキハキ話していきたいと思います!笑
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ではでは~