制服とジェンダー

 

制服って不思議だなあとよく思います。

Wikipediaによると、

制服(せいふく)とは、会社、学校あるいは軍隊・警察など、ある一定の集団や組織の所属者が着用することを目的に規定された服のことである。

とあります。

また、制服の意義・機能の項では、

制服を設けるもっとも重要な目的は、組織内部の人間と組織外部の人間、組織内の序列・職能・所属などを明確に区別できるようにすることである。

また、同じ制服を着ている者同士の連帯感を強めたり、自尊心や規律あるいは忠誠心を高めたりする効果が期待される場合もある。

とあります。

しかし、性別を明確に区別する理由がどうしてもわかりません。

制服を廃止するという手段もありますが、制服には便利な面もあるので、

制服の性別による分断をなくす方法を考えてみたいと思います。


性別で区別する意味

さきほどの引用で、制服には「同じ制服を着ている者同士の連帯感を強め」る効果が期待されるとあります。

しかし、男女の制服は似ても似つかないようなものが多いです。

このような分断は、逆に「こちら側」「あちら側」という対立を生みます。

服装だけで、否応なく自分と相手は違う人間なんだと意識させられます。


私は中学時代、まわりを違う制服で囲まれた部屋で委員会の仕事をしたことがあります。

みんな優しくしてくれたのに、まるで敵兵に囲まれたような気分で苦しかったのをよく覚えています。


違う制服を着せられた人たちは、一体何が違うのでしょうか。

役割が違うのでしょうか。

階級が違うのでしょうか。

所属が違うのでしょうか。

いいえ、違うのは生物学的な性別だけのはずです。

そうでないのだとしたら、性差別を行いやすいようにラベル付けをしているということです。

瞬時に服装だけを見て性別を判断できなければいけないような職業でないのならば、制服を性別で分けるメリットは皆無だと思います。

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学校制服

2001 年 11 月~ 2002 年1月に三重県で中高生 2,575 名を対象に行われた調査によると、

全体的に見てみると「楽・悩まなくて良い」「何となく」という消極的な理由が大半を占め、積極的に制服を支持する考えはみられないのが現状であった。

積極的な着用理由が見いだせない中で、男女の差異を強調する学校制服にどう対応するべきかを考えていかなければなりません。

近年になって男女差の少ないデザインの制服が出てきたり、制服を選べたりしていて、方向性としてはすばらしいと思うのですが、

どちらも完璧な対応策とは言い切れません。

性差のない制服

女性用の制服と男性用の制服のデザイン上の違いをほとんどなくした制服です。

なぜか知りませんが大体は女性がスラックスを着用するようになることが多いです。

そこで、少数者のためにそれ以外の人たちが着たい制服を着れなくなるという問題があります。

イギリスでは、「ジェンダーニュートラル」な新制服に抗議するという出来事も起きたようです。

Pupil protest over gender neutral uniform policy sees police called to school gates

かわいい制服やかっこいい制服に憧れて入学する学生も少なからず存在するので、全体として入学者数が減ってしまう可能性もあります。

とはいえ、さきほどの調査によると、「スカートを好むかズボンを好むか」については「スカートが好き」「ズボンが好き」「どちらでもない」が 1/3 ずつとなったそうなので、

そこまで影響がないようにも思えます。

選べる制服

例えば、生物学的な性別にかかわらず、女性用の制服か男性用の制服かどちらかが選択できるというものです。

しかし、男女の制服のデザインが大きく異なるので、前述の懸念事項である「こちら側」「あちら側」という対立が解消されません。

従来の制服に加えて、前述の性差のない中性的な制服を導入し、三択にするという手もありますが、

新たに導入されたその制服を選択する人が極端に少なければ、やはり奇異の目で見られてしまう危険性があります。

考察

記事を書くにあたって今回の話題について調べていたのですが、

面白いことに、前者関連のニュースに対しては「選べるようにしたほうがいい」という意見があり、

後者に対しては「でも男女は別れたままなのね…」という意見がありました。

両方に共通して見られたのは、結局「制服を廃止すればいい」という意見でした。

なんだかんだ言って、私服が一番柔軟性が高いですからね…。

制服の機能としては最低限、学生であるということが外部の人にも伝わればいいので、

小学生のランドセルみたいな感じで、服装自体には規定を設けずになんとかできないかなあと思っています。

ところでランドセルの色って、各生徒の好きな色にしてしまえばいいと思うんですよね。

ランドセルだということは形で十分わかるので。

それと同じ感じで、学生ものに共通のある特定の要素を持たせたかばんとか帽子とかは、性差も現れにくいし価格も抑えられていいんじゃないかな。

もしそうなっても、学生服はコスプレとして一定の需要が残るはずなので…。


社会人の制服

春になると新社会人向けのスーツの広告がよく目に入るようになるのですが、

社会人になっても性別で分けられたリクルートスーツや制服を着なければいけないのかと、ちょっと悲しい気分になります。

日本の現状に照らし合わせてみると、私には性差別やる気満々に見えてしまいます…。

いったいどれくらいの人が性差別をなくそうと真面目に努力しているのでしょう。

表面的な差別さえも残っているようです。

海外は職場では制服がないところがほとんどだそうです。

それは海外の職場の男女平等感と無関係ではないように思います。

別に役割や階級が違うのでないなら、仕事で制服はなくてもいいかなと思うし、

あったとしても男女共用のでいいと思います。

制服で会社選ばないと思うし…。

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ジェンダーの問題に関しては海外の方が進んでいることが多いのですが、制服は海外でもなかなか苦戦しているようです。

社会の構造が変わるにはもう少し時間がかかりそうです。

それは仕方のないことですが、今できることをしっかりやって行くのも大切なことです。

私にとってそれは、こんなふうに発信して、いろんな人に知ってもらって考えてもらうことだと思っています。

お読みくださりありがとうございました。

それでは👋