「無性」として生きづらさを感じるポイント

 

性別の概念が欠如しているもので、

ともすれば二元的に性別を分けたがる社会の中でときに生きづらさを感じます。


今回は無性として生きづらさを感じる瞬間と、その代替案を書きます。


敬称・呼ばれ方

敬称

大人になると性別問わず「~さん」と呼ばれることが多くなりますが、

それ以前は学校などで、男性は「~くん」、女性は「~ちゃん」と呼ばれることもあります。


最近は教師の中でも「~さん」で統一する人が増えてきているようですが、

まだくんさん言っている人はいます。


敬称に関しては、もっと融合していいと思います。

日常では、男性が「~ちゃん」と呼ばれてもいいし、女性が「~くん」と呼ばれてもいい。

学校などでは生徒の扱いを変えることにならないように統一したらいい。

そもそも、私の小さな頭では分けるメリットや融合するデメリットが思いつきません。


呼ばれ方

敬称の他にも、「坊ちゃん」「嬢ちゃん」「お兄さん」「お姉さん」などがあります。

これは難しいです。


ひとつには性別を意識させない言い方をするという方法が挙げられます。

「あの人」とか「そこのあなた」とかですね。

「あなた」に冷たい響きを感じて、親しみやすさを出すために「お兄さん」「お姉さん」と言う人もいるかと思うので、

それが難しいところです。


もうひとつには、この呼称を見た目上の性別によって使うのではなく、

性別とは無関係な性質に対して使うことです。

例えば「強そうな人」という意味で「お兄さん」と言うとか、

「きれいな人」という意味で「お姉さん」と言うとか。


もっともこれは性別のステレオタイプに基づいてしまいますし、

「お兄さん」「お姉さん」などが生物学的性別を表現する色が強いので、

やるとしたら別の言葉を使うのがいいかと思います。

そうすると浸透するまでに時間がかかるのですが。

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性別記入欄

アンケートや会員登録で、氏名、電話番号などと一緒に、性別を書かせることがあります。

性別は必須回答で二者択一であることが多いです。

これ、非常に迷います。

普段はどっちだとか思いながら生きていないので、判断できません。

生物学的性別を聞いているのか、それとも社会学的性別を聞いているのか、それもわかりません。

「生物学的性別」とかはっきり書いてくれたらまだ答えやすいんですけどね。


次の写真は LINE の第5回「新型コロナ対策のための全国調査」の性別回答欄です。

LINE 新型コロナ対策のための全国調査 性別

こういうふうに書いてくれると答えやすくて助かります。

「その他」があるのもポイントです。


そもそもこの項目は必要なのかどうかですが、

向こうとしてはデータを集めたいというようなこともあると思います。

でも必須項目にする必要はないと思うんです。

必須ではなくても、性自認がはっきりしている大多数の人々は何も考えずに記入してくれます。

それに曖昧な人の性別データが集まってもあまり参考になりません。


趣味・嗜好

男の子は戦隊もの、機械もの、女の子はプリキュア、魔法少女、とかそういう類のものです。

これが逆転するといじめられたりするそうです。


あとは色やデザインに関して、男性はブルーでクール系、女性はピンクでキュート系というイメージが社会全体に広く蔓延していて、

トイレの記号、銭湯ののれん、学校の製作キット、ランドセル、テレビの字幕まで見事に分けられています。


ちなみに、ピンクが「女の子の色」になってからまだ 70 年もないそうです。

ピンクが女の子の色になったのはいつ?


一体何が楽しくてそこまで分けているのでしょうか。

子どもたちも決して好きだからそうしているわけではなく、

社会がそれを求めるから従っているにすぎません。

「女の子はピンク、男の子はブルー」という固定観念は変化する:その移ろいを示す 14 枚の写真 | WIRED.jp


これに関する社会への要請は単純です。

分けるのをやめましょう。

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服装・身なり

制服やリクルートスーツはさらにも言わず、

メンズとレディースで服がはっきりと分かれています。


体形が違うから、というのはわかりますが、

色やデザインに関してもかなり分かれています。


それだけならまだ男性がレディース、女性がメンズを着ることもできるし、

ジェンダーレスな服もあります。

しかし社会は性別によって着るべき服装や身なりを規定します。


例えば、スカート、スーツのネクタイ、ハイヒールなどなど。

身なりに関しては、ヘアスタイル、肌のきれいさ、メイクなどなど。


これらは本来、男性あるいは女性の特権でもなければ義務でもありません

つまり、どうするかは完全に個人の自由のはずです。


しかし、事実上は「お前はこうしろ、他は許さん。」という状態です。

「社会人として常識のある格好」とか、ちょっと意味がわからないです。


生徒手帳の服装規定のページには、全く異なる服装をした人物が2人描かれています。

いつの日か、この絵がひとつになったらいいなと思います。

制服に関する詳しい考察は以前にも書きました。

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浴場・トイレ

浴場やトイレも二元的に分けるのは最適だとは思いません。


浴場に関しては、混浴という形もあってそれで成り立っています

性別の概念が欠如しているものとしては、

同性になら見られてもいいけど異性はダメという感覚が理解できません。

異性に見られたくないものは同性にも見られたくないし、

同性に見られていいものは異性にも見られていいものだと思います。


もし納得できる反論があれば教えてください。


その理論で行くと、銭湯など大衆浴場に行く人は、

それが男湯とか女湯というふうに分かれていなかったとしても問題がないように思えます。


もし混浴が嫌なら、ひとりひとりの個室に分けられた浴場を用意すればいいのです。


トイレに関しては、すべて個室にすることで対応できるでしょう。

分ける必要性は本来ありません。


こういうことを言うと汚いおじさんの使った便器を使いたくないというような意見もあるかもしれません。

それはもっともですが、汚いおばさんだったらいいかというとそうでもないし、

経血で汚れていたりしても嫌でしょう。

もしそれが問題になるなら、使ったら掃除するなどマナーを徹底してもらうことである程度は解決します。


盗撮が心配かもしれませんが、盗撮に関してはトイレが分かれていても起きています。

基本的な対策方法は変わらないでしょう。

【トイレの日】公衆トイレで盗撮被害にあわないための防犯対策!! | 防犯メディア – Moly.jp(モリージェイピー)

盗聴・盗撮機発見センサー クロスガード


解決は「分けること」ではなく「融合すること」

以上に挙げた問題点は、明確に二元的に性別を分けられる人からすれば、

正直どうでもいい話かもしれません。


しかし無性や中性にとってはこれは大問題で、

いつも歯切れの悪いような気持ちになります。


だからといって、X ジェンダー用のものを用意して、

3つやそれ以上に分けたら解決するものでもありません。

そんなことをしても、「あいつは X ジェンダーだ」と思われるのが嫌で、

なかなか使用できない状況にもなりかねません。


どちらでもない、どちらでもある、どちらでもいい、どちらか定まらない、

人の数だけいろんな人がいます。

そういう人たちを一緒くたにしてまとめても意味がないと思います。


それよりも、「誰でも OK」のほうが、

自分はどうなのか悩む必要もなくて気楽です。


男性でも、女性でも、それ以外でも、

というかヒトなら誰でも受け入れてくれるような構造があればいいと思います。


お読みいただきありがとうございました。

では👋